録画した霧島音楽祭のトリスタンがやたらによかった。
冒頭チェロから、ん、というかんじ。
しかも、だんだんよくなる法華の太鼓。
ところが、というか案の定というか二曲目三曲目が全然ダメで、春祭なんか、ヘロヘロカーブにハエがとまる、演奏だったので途中で消した。
このトリスタンは、二年は保存だな。
こういうことがあるから、いろいろのぞきにいったほうがよい。
指揮者がだれだれで独奏がどうでオケがあれで、というのは全然あてにならない。
五感が、お、あるいは、ん、と反応するかどうかがすべてだ、おれは。
実演に接するにこしたことないが、実は、メディア経由でも、今回のような、お、あるいは、ん、体験はある。
実演は、文字通り虚空に消える音の残像に反応するので、純だが、はかない。
だが、その場の五感認識で、記憶は時空をともない豊穣。
メディアの再生装置は、空間認識は弱いが、情報量はある。
きのうでグラモフォンのライブストリームが期限切れ、二か月50円のお試し期間だったが、おもしろかった。
コンテンツは全体としてカスなのでダメだが、個別にいくつか、あった。
ネルソンズのブル7。ねずみのろーーえんグリン。
いい世の中になった。