英雄
楽しめた。
エロイカの良しあしは、血が騒ぐかどうかにつきる。
今夜は、日頃自分の裡で発言が恵まれない「雄渾」勢力が、盛んに気勢をあげていた。
一楽章全部、二楽章中間部の少し明るくなるところ、終楽章、と、途切れず流れる、推進する。
自分でもやったことある曲は、どうしても細部を聞いてしまう。
アンサンブルは、セカンド、ヴィオラのきざみとか、ずれる、繰り返しで補正されるかと思いきや、同じ個所でまたずれる、などあったが、こういう演奏ではそれは瑕瑾にならない。
おおらかに進む力がそんなもんかき消す。
こういう演奏はよいですね。
2ndのうしろのほうを見るとその日の団員の乗り具合がわかる。
ホルンがおとなしい。
マロのとなりのお姉さんが、掛け合いをやっていたが、艶っぽい、よい音色だった。
それにしても、ブロム爺が振ると客の喝采がすごい。
Bプロには珍しく、何人かスタンディングしてました。
前半エロイカだったもんだから、休憩のビールが、なんか、自分にごくろうさんという、打ち上げみたいな気分だった。
このあとまた脂っこいのを食うのか。
で、食ったら、それはそれで胃袋にはいった、と。
高揚感は持続した。
年にい何回か、こういうことがあると、それだけでやっていける、という、そういう心持になりました。
音楽の力は、大きいよ。
ブロム爺さんには、この先、200才ぐらいまでは活躍していただきたい。