啓発舎

マジすか? マジすよ

ラウンジのオブジェがなくなった。状況から盗難と判断する。不審者は管理人へ通知がルールだが、今後は躊躇なく通報せよ。

 

という内容の通知が掲示板に貼ってあった。

 

怪しい奴、即座に110番。

 

おれは賛成だ。

俺自身が不審な徒輩として通報されるという、十分あり得るリスクを甘受して、なお、管理会社のこの判断を支持する。

 

ラウンジは接客でよくつかう。

こないだ、委託先と打ち合わせしていたら、ガキガキガキ、女、女、という集団がエレベーターホールからでてきて、女女は立ち話、ガキガキガキ、要すればガキ3匹は、たちまちおれらがぼそぼそやってるソファ周辺を走り回る。

これが「だるまさんが転んだ」という秩序を形成するまでにそう時間を要しない。

エントランスのコンシェルジュのお姉さんのブースからおれらのソファの背中までが、だるまさんが転んだの試合場と化す。

 

委託先の兄ちゃん、彼は真剣ですよ、おれの首を縦に振らせる、という難行に取り組んでいるのだから、が、ほとんど殺意をはらんだ視線をガキおよび女、おそらく母親、に注ぐも、当然のことながら、ガキ、女ともに微塵も反応せず。

コンシェルジュのお姉さんは、なんというか、紀子さまのような、曖昧な微笑を浮かべ、その状況に耐えている。

 

これなんか、今後は通報でしょうね。

 

駆け付けた警官二名は、それぞれ腰のものを抜き、女女をわずか二発で鮮やかに仕留め、ガキガキガキは警棒で処理する。

この間わずか15秒。

 

ハハ。

 

暑い。