心温まる話題がほしい心境って誰にもありますね。
そんなときにおあつらえ向きなのが日経から飛び込んできた。
ゴーン元会長の妻インタビュー「事件と無関係」
日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告(65)の特別背任事件で、元会長の妻、キャロルさんが8日、日本経済新聞の電話インタビューに応じ、「私は事件とは一切無関係」と主張して自身の関与を否定した。元会長に妻との接触を禁止した保釈条件について「まるで重い懲罰だ。人権に反する」と批判し、撤回を求めた。
夫を気遣う妻。絵にかいたような美談。
泣ける。
で、ふと浮かんだのが、タイトルの一行。
神風連のテロで旦那が殺害された際、その場にいた妾が熊本電信局に走り親元に打った電文。
「私は手傷」が光る。
キャロルさんのご発言も、眼目は以下。
「私は一切無関係」
「私も無関係」ではなく、「私は無関係」。
私「も」、ではないところが急所だよ。
もちろん翻訳で正確なニュアンスが伝わらないこともあるが、「てにをは」は多くを語る、ことの一例としても、好個の文字列だ。
旦那につくす妻 二題として、併せ味わいたい。
もちろん、ここでいう「旦那」は、旦那という言葉が一般に意味する「金づる」、などではなく、愛だの恋だのを捧げる相手の意。勿論。
どうか、キャロルとカルロスの夫婦愛物語が、たとえ「旦那」カルロスが身ぐるみ剥がれても、末永く続きますよう。
というわけで、主宰も心底温まった。
人間っていいな。