ブンガク。
岩波「図書」3月号とどく。
つまらん。
PR誌だからしかたないが、広辞苑祭り。
巻頭、よいしょがニ三本続くが、本日はお日柄もよく、みたいな月並みなのばっかり。
褒めるのが約束事、と手足をしばられているのだから、よほどの芸がないと座はもたない。
編集後記で、
「無茶振り級にがっつり改訂。10年ぶりのサプライズ」―この文言、書店で見かけた方も多いのではないでしょうか。
と。
書きぶりからは、ユーモアがあるな、お茶目だね岩波さん、と言ってもらいたいようだ。
当方は、幸いにも今のところ実見せずにすんでいる。
中身。
高橋三千綱さんは、尻つぼみで終了。
さだまさし、少し面白い。
煩をおそれず、固有名詞を丹念に置いていく効果、か。
おれも中学から高校にかけて、友人と尾道まで夜行で何回か往復した経験がある。
寝台車で夜をすごすわくわくする感じを、さださんと共有できました。
才能だね。
若松英輔さん。
誰がどうしたこうしたは、おいらにはお手上げだ。
そういうややこしいいことから逃げまくるのがおれの後半生のテーマですから。
だが、こういう文章を虚心に読み進めるのがのがブンガクなのでせうか、と、全部読んだ。
面白くないこともなかった。
名人伝もいいが、おれは、文字禍も好きだ。
文字の悪さをならべたくだりで、最近女とやっても(という下品な記述では、原典はないが)盛り上がらない、という爺さんの証言に、それは文字の仕業か、と突っ込むギャグがあったと記憶する。
「図書」がブンガクを代表しているか、たぶん、そんなことはないと思うが、とりあえず、薄いし、安いし、送ってくるし、で、これを定点観測につかっている。
図書館で新潮なり文学界なりを読む手もあるのだが、時間を無駄につかうのは自分に申し訳ない。