昨日は、精神の自由についての論考を提示いたしましたので、今夜は、その思索をさらに深め、資本主義経済と個の矜持、について考察することにしたい。
劣情至上主義のネットでぶいぶいいわしてる東洋経済が、今回はめずらしくまともな特集を組んだ。
不動産。
もちろんほとんどは二番煎じなので立ち読みで培った技を図書館でも行使し秒速ですっ飛ばすが、ひとつだけひっかかったのでそれについて言う。
田園調布、だめじゃん。
これも、おれにいわせりゃ今頃気がついたか、だが、なかみも、まあ、まとも。
田園調布がダメで、その分清澄白河が、いい、と。
西、田園調布は、南だが、から東への動き、と、お屋敷だの格だのセレブだのハイソだのへちまだの、でなく、都心と近くて暮らしやすいのがいい、という価値観の推移。
と、おれが要約してやる。
まあ、そういうこと。
成城学園なんかも、ダメだと、おれは思います。
いずれも収益系が、ふるわない。
成城なんか、祖師谷大蔵とほとんど一緒ですワンルームの家賃は。
そのくせ地べたは相変わらず高いから、算盤があわない。
理由ははっきりしている。
一言でいうと、豪邸、がダサい、ということだ。
豪邸に象徴される、みせびらかしが、いなかっぺ、ということ。
もちろん、羞恥心によるもではなく、だいたい豪邸建てる奴に恥の意識なんてあるはずないが、単に、建物でドウダするのが、流行らない、というだけのこと。
いまどき豪邸自慢するのはお笑い芸人ぐらいではないか。
だから田園調布が、こっぱずかしい街になってしまった、ということ。
東洋経済は、最低５０坪のしばり、とか、町内会が小うるさい、とか、言うが、そんなこと関係ありません。
荻窪だって三丁目は最低１５０?だが、結構いい線いってます。流行っている。駅の充実とか、理由はほかにもあるが。
自由が丘もおなじ理由で、ダサい。
ここは、真性の田舎者が侵食して、名実ともにイモになったという事情もあるが。
だから、もともとカッペの武蔵小杉など、胸を張っていい。
利便とか実質で都市が再構成されるのは、まことによろこばしいことです。
ひけらかしは、流行らない、ということだ。
田園調布に家が建つ、は、セントルイスとともにぽしゃりましたとさ。
セントルイスといえば、あの北野さんが、お互い現役当時から口を極めてののしっていて、セントルイスがゴドーを待ちながら、とかに出たら、文化人を気取るのは逃げだ、とすぐ突っ込んでいた。
当時は、よほど仲が悪いんだな、ぐらいに流していたが、いま思うと、慧眼ですね、たけしさん。
芸人は、息詰まると、お芸術に逃げる。
いかん、収拾がつかなくなった。
銭金で下品にやるつもりが、虚栄心の貧しさ、という格調高い、ハハ、方向に、ついつい論点が推移してしまうおれさまであることだ。
明日は素面でいく、つもり。
