◆丸の内でオーケストラのチェロ分奏。トリスタンとイゾルデ前奏曲と、ブラームス4番第一楽章。
◆新橋亭で遅い昼飯およびビール。
分奏については思うこと多し。
マイスキーが亡命するとき、ロストロが忠告したこと。
オーケストラの首席のオファーがくるだろうが、ひもじくなってもそれだけは受けるな、と。
その気持ち、わかる。
もちろん、当方、ソリストの技量などあるわけなく、いっしょにならないが、ロストロの言いたいことは、精神の自由を失うな、ということだ。
ひとりでバッハをさらっているときと、こうやってここのアウフタクトがどうの、ここは、霞んで、どうの、と、作業をしているのと。
おおらかにバッハをやるのが、断然、いい。
今回、歯を食いしばるが、本番が終わったら、また、しばらく引きこもろう。
◆また、これも自らの技量のなさを棚上げしていうのだが、明らかにこの楽器に向いていない人、というのは、いる。
細かなパッセージをひたすらさらう。指使いを工夫して。なんというか、線、のような音色で。
チェロというのは、木が振動する、あの、柔らかな空気。これに尽きるのだよ明智君。
◆団体行動にとことん向いていないオイラが、何故こんなことをやるのか。