N響。テレビ。パーヴォ。
前半のバッハとベルクはよかった。
六声のリチェルカーレは、学生の頃、弦楽合奏版のレコードがあってなぜかよく聴いた。レーベルはエラートだったか、どこの団体か忘れたが。
陰々滅滅とした主題がだんだん錯綜していくかんじ、が、なんだか好きだった、ようだ。
この、バッハ ウェーベルンは、ほとんど「青少年のための管弦楽入門」ですね。
明晰。パーヴォは、こういうのが得意だ。
後半は、うってかわって、いつものパーヴォ。
N響もいつものようにサラリーマン。
インタビューで、ブルックナーは決して神との対話ばかりじゃなくて、レントラーとか、遊びの要素もある、みたいなことを言っていたが、まさにそれが、「遊び」が、全然できていない。
そこが一番だめ。
おそらくパーヴォは、それを痛いほど自覚している。頭のよい人だから。
ブルックナーをそんなに細かく振っちゃだめでしょう。
なんか、痛々しいぞ。
ブルックナーは、youtubeでエッシェンバッハの7番を、最近、よく見る。
二種類あるが、両方とも、良い。
N響でブラームスをやったときは、けちょんけちょんに言った記憶がまだあるが、なぜだか、このブルックナーは、良い。
二楽章のチェロがアルペジオやるとこの収め方なんか、しみじみだ。
人間性、ということばは大嫌いだが、ブルックナーは、どうしても、その人間が、どう生きてきたか、がでるよね。
諦観、みたいなものか。