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アベがやることなすことなんで面白かというと、とっさに反応してとりあえず全力でぶちかますからだ。
タメがない、F1のマシンみたいだからだ。

以前アトランタでセナが車載カメラをつけて走ったことがあった。
これはみていて凄かったですよ。
全くハンドルに遊びがないから、ハンドルを持つ手がぶれる程度の動きでもマシンは大きく反応する。
アトランタは市街地のコースだから直角のコーナーがたくさんある。
右に左にハンドルを切りまくるのだが、切りすぎて戻すみたいな動作が全然ないんだよね。いさぎよい。
おれにはとてもできないと思いました。あたりまえだ。

セナは天才だから、その思い切りに狂いはない。
アベは、思いきってハンドルを切るが、向きも角度も全然ダメ、右にいくべきところ左に切り、３０度曲げるべきところ１５０度めいっぱい切って、文字通り瞑想、じゃない、迷走するわけですよ。
これを面白といわずして何という。

その点おれなんか、あーでもないこーでもないで、遊びのないクルマはとても扱えない、はずだ。
というおれさまが、なぜ、遊びのないクルマ、F１なんてとんでもない、せいぜいカートか、にのってヘルメットをしているか。
ガキの頃、父親がそういうの好きなもんだから多摩テックによく連れて行ってもらった。朝霞テックも行った。
ゴーカート、面白かったよ。お兄さんが勢いよくひもを引っ張ってエンジンをかける。車体が振動する。
踏み込む。走る。最初のコーナーでハンドルを切る。遊びない。曲がる。

いま、還暦のこえをきくおやじが、それをやってる。
行き先はトランプ次第。
ヤッホー