アダムズファミリー2をガキの映画とばかにしてはいけない。
二つのストーリーが同時に進行する、なかなか複雑な構造だ。
ひとつは、色仕掛け亭主殺し。
もうひとつは、ガキのキャンプのマウンティング。
両方よくあるやつ。
面白いのは、両方女が悪者で、これでもか、と、畳みかける、悪、というか俗物、というか。
女の虚栄とか、中身からっぽ、とか、凶暴、とか、そういうのは、勘弁です。
それが、なぜ最後まで見たか。
性悪女を懲らしめるのが製作者の意図であるのは明らかだが、そこから、アメリカという国の病理が、すげえくっきりとした輪郭で、立ち現れるのだよ明智君。
こいつら、朝から晩までマウンティングだけやってるんだな。
人種、学歴、親の職業、財産、外見、他。
アメリカの分断というのは、これだ。
ばかじゃねえの、こいつら。