HUAWEI会長の檄。抜粋
◆これからの数年、全体的な情勢は想像していたほど楽観できるものではない。われわれは苦しい時期に備え、様々な準備をする必要がある。5Gは4Gのような破竹の勢いをもたないだろう。18万人もの(ファーウェイ)従業員を養っていくために、毎年の賃金給料、賞与配当予算は300億ドルを超えている。これだけの食糧を生み出せなかったら、分配できる原資が不足する」
◆こういう状況なのだから、どうすればいいのか?資源の集中投下である。同時に、一部凡庸な従業員をリストラする必要もある。人件費の削減は欠かせない」
◆会社の規模が大きくなれば、かならずぶら下がり組が出現する。このようなぶら下がり組が管理職になると、会社はどんどん硬直化する。なぜならば、硬直化すればするほど管理しやすいからだ」
◆職位・等級が低いながらも、頑張っている人には、奉仕模範の称号を与えよう。ただし、われわれは市場経済だ。単なる奉仕者を必要としない。単なる奉仕者は思想倫理上の話であって、われわれの評価・考課システムはそこに価値を置かない
◆『品質』とは何か? 成果の交付だけではなく、財務を中心とし、財務指標と財務的貢献を重視するものである。いま各地の拠点では多くのスローガンを挙げている。それはどうでもいい。肝心なのは財務だ。財務指標はどうなのか。全体的な貢献量より、1人当たりの貢献量をシビアに測るべきだろう」
◆組織を構築し、突撃を先導する。5年から10年の時間で内部の世代交替を実現すれば、ファーウェイはサバイバルできるだろう。…(中略)馬車に乗る人よりも、馬車を引っ張る馬がより多くの利益を得るべきだろう。これなら新人も突撃の意気込みを持てる。AI(人工知能)が進み、人を減らし、そこでパイが大きくなる。苦労してきた私たちと違って、若い人たちは当初から自動車を運転するわけだ。彼たちが怠けてしまうかどうかは、内部の制度とメカニズム次第だ。良い制度があれば、世代交替しながらも、一波一波と突撃していける
◆作戦には資源が必要。人的資源部門はその資源に責任を負う。『資源』とは何か? 優秀な従業員(各職級の中核+英雄+リーダー)と合理的な作戦編成。故に、人的資源系統は改革と業績に重点を置く必要がある。組織の活性化、リーダーの選抜、英雄の評定が仕事の中心だ。ほかの事務的な仕事は外注にすればいい。枝葉末節と中核業務を切り離すことが重要だ」
あまりに強く膝を打ったので、皿が割れそうになった。
きのう主宰が書いた分断の基軸を言い尽くして余すところがない。
かくいうおれさま自身が、まさに上に言う「ぶら下がり組の管理職」だったので、指摘が悉く正鵠を射ることかつての当事者として保証する。
ぶら下がらない、「あてがわれない」人材は、そうは、いない。
また、あてがわれない、自分で考える、真に優れた奴は、いずれ組織から逃げ出す。最終的には、自分でやる。遠慮なく言うが、おれさまがそうしたように。
「組織」にあっては、「あてがわれること」のみをしかも10倍に希釈してからしぶしぶ取り掛かる戦術を展開し、時間切れでそれすら中途で打ち切り5年前にまんまと逃げきったことにより、今日の「あてがわれない個人」としての啓発舎主宰がある。
なんですか、ぬけぬけと。
思わず打ち明け話をしてしまいましたごめんなさい。
主宰の韜晦煙幕を吹き飛ばすこのおやじはたいしたもんだ。
ということで、
任正非会長を「どてらい奴」認定する。
この会長の指揮下にあるHUAWEIは、強い組織だと思う。いや、だった、と言うべきか。
上の檄には苦渋がにじむ。
内にあっては大企業病に直面し、外では、トランプ以下になりふりかまわずドつかれる。
胸突き八丁だ。
そこへいくと、わがパチンコカントリーは、「凡庸な従業員」「ぶら下がり組」のサラリーマン天国だ。
めでたしめでたし。
国が沈没する前に、バンクーバーあたりにとんずら用の不動産を確保しておくか。