啓発舎

マジすか? マジすよ

N響も梅雨か

第1813回 定期公演 Bプログラム
チャイコフスキー/ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23
ラフマニノフ交響曲 第1番 ニ短調 作品13
指揮:尾高忠明
ピアノ:小山実稚恵


尾高さんをついに生で聞いた。

まずチャイコのPコン。
500回、それ以上か、聞いてると、さすがに贔屓の聴きどころが何か所かできる。
すべて、チャイコのゴージャス趣味。
たとえば第一楽章の第二主題。
ガーシュインのラプソディー イン ブルーの中間部みたいなところ。
ガーシュインは20世紀だから、チャイコがガーシュインの影響を受けるはずがないのだが、むしろ逆ならあるかもしれないが、一楽章の第二主題とか、たとえば両大戦間のアメリカ的ゴージャスさを感じます。あからさま、というか。
これが大好きなんです.


これを、校歌みたいにやっていた。

ピアノは、中音域の混濁に注意したほうがいい。


二楽章のチェロのソロは、1プル2名で弾いていた。従って正確にはソリになった。
ラフマニノフでもそうだった、原典が1プルト二人で、という指示であれば作曲者の指示どおりなのだろうけれど。
ソロをユニゾンで二名にても音量は二倍にならないし音程は微妙だし、あまりききませんけど。
藤森さん、このところ、いつもうつむき加減のお姿、デュトワ火の鳥で、ほとんど事件に近い演奏もあった、たまたまだと思うが、ご体調にはくれぐれもご留意されたい。


後半はラフマニノフのあまり演奏されない交響曲1番。
ラフマニノフ節があまりない、なんというか、構造的な曲。
終楽章に盛り上がりがあったが、弦にあれだけキコキコやらせると、なあ。
ショスタコの前触れみたいなかんじだ。



空気が湿ると音楽も、ということであろうか。
梅雨らしい演奏会。


今シーズンは、これでおしまい。