啓発舎

マジすか? マジすよ

掛け声の音色

巣鴨で1000メートル。だが、今回はいつもと違う。大会が近いので、普通50メートルプールの真ん中に敷居をいれて25メートルプール二面にしているのを、今日はぶちぬき。選手が50メートルで本番に備えて練習しているから。
片道50メートルノンストップの1000メートルは、結構達成感あった。
それにしても50メートルは、長い。三楽章のシンフォニーというかんじだ。
あったか、三楽章の交響曲プラハか。
二楽章が、きつい、おそい楽章が。ちょうどコースの真ん中あたり、ちら、と前を見ると、無限に続くコース。
やっとラインの終りが遥か彼方にみえると、終楽章のプレストだ。でしっちゃかめっちゃか手足を動かしてたどりつく。
これを20回。
◆で、隣のコースでは、ぼくちゃんお襄ちゃんの選手が次々に泳いでいるのだが、これがかっこいい。
 なんだか卓球のラケットみたいなのを両手にもってわしわしやっている。
 速い。
◆仲間に掛け声をかけあいながらやっているのだが、今日言いたかったのは、その声が実にいいということ。
◆全然気合がはいっていない、声に。
 仲間を送り出すとき「よーい はい」などと言うのだが、この、特に後段の「はい」が微妙に下がり気味になり、なんだろう諦観の響きすら感じられる・・・のはおれだけか。
 すごい、淡々としているのね、みんな。
 これが当方の気にいって、しばし聞き惚れた、というわけ。
 みんな、自分も精一杯泳いでいるので、疲れもあるんだろうね。
◆スポーツの掛け声、というと、あの金切声の絶叫みたいのか、野球のベンチのヤジとか、そういうのがほとんどだが、あれは、あまり音楽的じゃない。暑苦しくて嫌いだ。
◆今日聞いたぼくちゃんお襄ちゃんの「よーい はい」は、巧まずして、静謐の気すら漂わせる、美しい調べであった、とさ。