防災訓練とかで、朝からたたき起こされてぼーっとしている。
自然にぼーっとするのと、余儀なくぼーっとさせられるのではえらい違いだ。
というわけで、最近みた映画。
◆わが谷はみどりなりき
これはガキのころ淀川さんの日曜洋画劇場でみた。本編より解説で淀川さんが絶賛しているのが印象に残る。
主人公の少年がケンカして帰ってきたのを兄たちがみつける。
どうした。
転んだんだよ。
で、勝ったのか。
というやりとりが子供心にも、かっこいい、と思った記憶あり。
この年でこれを見ると、ちょっと、てんこ盛り感がする。
これでもかというヒューマニズムの連打。
最後の方で、やめる牧師が、最後の説教で、聴衆に、おめえら偽善だ、というような捨て台詞をはいて出ていくのが少し笑えた。ちょっと解毒。
女優がよかったです。おれは白人系の女には点が辛いが、ここでのもーりん小原と主人公の兄嫁役の女優は、しっとり感がありました。
炭鉱の町で家族を支えるという役柄もよかったのかもしれない。
◆ラッセルクロウのボクサーの映画
こういう映画はキャスティングがすべてだ。
ラッセルクロウはプアホワイトをやらせると右に出るものがいない。
奥さん役もよい。
相棒のセコンドもよかった。軽みでしょうね。
◆ボガードのこれもボクサーの映画
ボガードの遺作だそうだ。ケイン号のときはカラヤンに似てると思ったが、この映画ではリチャードニクソンにそっくりだ。
よりによってカラヤンとかニクソンを連想させるのがボガードの凄さだ。
煮ても焼いても食えないおやじ。
カサブランカのボガードは、強いて言えば、ボガードに似ていた。
カサブランカで酒場の顔役を演じていた俳優は、ちょっとハンフリーボガードに似ていたぞ。
この映画では遺作の枯れ具合ではないので、もっと長生きして枯れ木のようなボガードをみたかった。これもいい感じだったが。
ボガードは字幕に限る。ボガード節。