啓発舎

マジすか? マジすよ

N響第1854回 定期公演 Bプログラム
レスピーギグレゴリオ風の協奏曲*
レスピーギ/教会のステンドグラス
レスピーギ交響詩「ローマの祭り」
指揮:ヘスス・ロペス・コボス
ヴァイオリン*:アルベナ・ダナイローヴァ

全部レスピーギ
ということで曲への期待はない。
一曲目二曲目はいずれも知らない曲。

結果、期待どおり、というか、期待しなかった通り。

演奏は良かったですよ。
VN独奏の方は、当方初めてだが、いかにもコンマス、失礼コンサートミストレスらしい端正な演奏。
ただ、曲が、いかんせん、平板だ。
それでも、ドッペルの連続の時空間とか随所に聴きどころはあった。
オケのトゥッティの箇所で、ときどき、アインザッツを指示するかの身振りがとっさに出るのが面白かった。ついでてしまうのか。
弾きぶりに、独奏者によくあるオーバーアクションが全然なく、凛として、私は、こういうおばさんは、好きです。

二曲目は、ドシャメシャ。その曲想のままローマの祭りになだれこむ。

こういう曲をやるときのN響の技術は凄いなあ。
息子ヤルヴィとリヒャルトをやるときみたいだ。
チェロ一列目の藤森桑田氏が両者競うように体全体できざみまくる絵を観ているだけで退屈しないです。
後ろで金管、太鼓、シンバル、大砲、爆竹、などが絶叫しているので全然聞こえませんが。
あと、バンダのラッパ、これはほんと、とかオルガンも、これは聞こえて面白かったよ。


こけおどしなわけです、曲は。
こういうのは楽しまないとね。

というわけで、今季はこれでおしまい。
サントリーホールは、改装でしばらくお休みです。