monks dream
空気がスカスカ通う、こうして聴いていて。
おそらくこのアルバムの登板回数が一番多い、モンクのなかで。
どうして、こう、何回も聴けるのだろう。
モンクのコロンビア時代は、マンネリを指摘する人もいて、それは、当たっているところもある。
自分の事績を自分でなぞっているといえないこともない、確かに。
完成されて登場、というモーツアルト型の宿命ともいえる。
このアルバムも、いつものモンクの作品をこれもいつものメンバーでやってみました、いかがでしょうか、という、企画がそもそもマンネリだ。
予定調和。
それが、なぜ、これほど気持よいか。
音楽のなかに、風がふいてるんだよね。
音と音のすきまを体感する、これを、聴く、といえるか。
ほとんど触覚に近いのではないか。
音楽を聴かせるのではない、時空を体感しなさい、というモンクさん。
ほんとに独特だ。
音のないところに耳を澄ます。
ブライトミシシッピの、散歩アドリブ、と私が名付けた、なんて、ベースとお手手つないで、今日はいい日よりだ、外は雨だが。
ほんとは全然別のことを書くはずだったが。
頭で組み立てるのはうっとおしい。
外は雨だ。