啓発舎

マジすか? マジすよ

ファビオ・ルイージのブルックナー

N響。Bブログラム。サントリーホール

指揮:ファビオ・ルイージ
ピアノ:ルドルフ・ブフビンダー
モーツァルト/ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466
ブルックナー交響曲 第9番 ニ短調(ノヴァーク版)

今夜もブラヴォーでした。

一曲目は、モーツァルトを聴いた、ということに尽きる。
 ブフビンダー氏の端正なモーツァルト

で、ファビオ・ルイージブルックナー

ちょっと自分のことを書く。
ブルックナー運、という言葉をいま、考えついた。

よいブルックナーに遭遇するには、運が必要ということ。

一番の要素は、自分の気分の状態だと思う。
実生活ででダメージがあって、そこからの回復期。
直後ではだめ。回復期、というところがポイント。
諦め、みたいな気分がはいっていればなおいい。

前回、ブロムシュテットさんの7番のときは、まさにその状態で、お天気も嵐のあとで、味方した。
ブロムシュテットさんの後姿は、神のように見えた。


今回も、当方はトホホ万艦飾。
やれやれ、でもあったりする。

で、1時間、ブルックナーワールドにひたる、と。

羊水みたいなものか。


堂々たるブルックナーでありました。

フォルティッシモの音の洪水。
突然ピアノのVNのトレモロ

伽藍の例えがよくつかわれるが、当方、ブルックナーの世界には天井がない。

拡がる空間。
その、拡がる、という動的なイメージ。

拡がる時空。

何度でもいう。
ブルックナーは、会場で聴かないとだめ。

時空体験なのだから。


というわけで、今夜もありがとうございました。
今季のプログラムは、いまのところ、全勝。