岩波「図書」4月号届く。
武満徹のはなし。
武満の最初のエッセイ集は、音楽だけじゃ日本の知識人に訴求しないから、存在感を示すのは優れた文章家、思想の持主であると本でアピールするといい、と企てた、勝負のかかった著作だった、とさ。
正気か。
多少でも音楽を実際に作ったり演奏したり、に手を染めたことのある奴で、音楽の喜び官能を知ったものなら、音楽を文章で補強する、「間口広く脱皮していくために」著作で勝負する、など、とても言えない、とおれは思う。
武満の音楽は、おれもこのブログで、白玉音符ばっかり、なんだかんだ言ってドビュッシーだろ、などろ悪態をついたが、あくまで、音楽についてである。
武満の文章は明晰で、おれは好きだ。好きだが、武満の文章を読んで、武満の音楽を見直す、など、ありえない。
音楽と、文章による表現は、まったく違う。
私は立派な音楽家です。みなさん私の本を読んで私の音楽に感動してください、など、まともな音楽家が考えるか。
片山のような贋物ならともかく。
編集後記をみると、「武満徹をめぐるエッセイです。ご期待ください。」と。
この筆者、最近、音楽関係でメディアによく露出する。
ベラベラしゃべる奴だな、とは思っていたが、今日読んで、なかみもクズだとわかった。
どんなゴミを量産するのか、しばらく見物する。