岩波「図書」1月号届く。
鵬斎の話が面白かった。
良寛との逸話は、よくできているが、どうも、私の良寛のイメージとむすばない。
出典は、どこか。
「豪放磊落」はあやしい。
「レターパックで金送れ」と同程度の確率で欺罔の疑いがある、というのが、還暦老人の実感だ。
欺罔、は、もちろん、まず、自分をだましている、ということ。
「豪放磊落」は、自分に対して自分を偽ることから始まる。
おれなんか、「豪放」と無縁の人生でよかったですよ。
さておき。
「豪放」な鵬斎と、良寛、のむすびつきだった。
良寛に「悔悟」、じゃない介護、だももちろんない、「戒語」という文章がある。
なかみを、おれなりに要約すると、偽善を忌避する潔癖さ。
「豪放磊落」を警戒すること、おれの比ではない、と思う。
だとすると、亀田鵬斎は、ほんとに「磊落」な仁だったのか。
「レターパックで金送れ」が詐欺でない、ことがあり得るのか。
「図書」は、なにかと、触発させてくれるから、触媒として重宝する。
そんなとこ。