啓発舎

マジすか? マジすよ

◆日光の奥の方に行きたかったのだが、あっさり却下されて、この冬温泉に行っていない。
 とうとう、温泉に行かない、行けない年になるのか、50年生きるとこういう試練もあるのか、とべそをかいていたら、なにやら3月に箱根に行くことになったようだ。
 およそ、こういうことにかけて当方に主体性というものがないから、言われるままだ。
◆温泉、は楽しみが多いが、晩にやることがなくて見るヴィデオというのがまたスリリング。
 インドのマサラムーヴィーといったっけ、を見たのも温泉だった、他になかったから。
 主人公は農園の管理人のような役柄。外見は池袋あたりによくいる人相の悪い小太りちょび髭のおやじ、としか当方にはみえないのだが、これが、知恵と勇気にあふれ、女にもてるという設定。いきなり集団で踊りだしたりして、まあはちゃめちゃですね。途中で投げ出したが、地主のご母堂の役の老婦人が、気品があり印象的だった。
◆ヒットは、「たそがれ清兵衛」。田中泯。主役の真田が、よく悪役の田中をひきたてていた。悪役が主役をめだたせるのが普通なのだろうが、決闘シーンは、完全に主役をくってたね。山田監督おそるべし。寅さんだけじゃない。
◆映画とか小説とか、なんであまり見ないのだろう。
◆映画は長いあいだ釘付けだからか。それなら演奏会とか、舞台中継はなんでみるのか。
◆小説は字が沢山書いてあるからか。これは真理に近いような気もするが、ガリア戦記とか、アナバシスとか、実録ものは読むよ、3ページで寝てしまうけれど。 
◆こんど賞をとった「宇宙は何でできているのか」(村山斉氏著)は確かに面白かった。
 本郷で反物質だか反陽子だかを研究している古い友人がいて、何回聞いてもその「反」ということがよくわからなくて、こういう一般向けの本を読むとすこしはわかるか、と思ったら、やっぱりまるでわからない。
◆個別には、わからないことだらけ、「重力によって空間が曲がるから引力がはたらく」といわれてもなあ。よくあるゴムシートのたとえは二次元ですよね。三次元空間が、「曲がる」ことによって物質が引きあっているように「みえる」とは。こういうことをイメージできるアインシュタインさんはすごい。
◆20世紀初頭から今日までの、素粒子物理学の発展を概括することで、その道に、なんというか、「淫する」おじさんたちの情熱がみえて、それが面白い。
◆みんな、やむにやまれず、というかんじで没頭しているんだろうな。
◆近いうちにその友人と会うようなので、おそるおそる、そのあたりを話題にしてみよう。