啓発舎

マジすか? マジすよ

岩波『図書』1月号届く。

 

◆悩める漱石 長谷川櫂

 

 初蛙老師の声も朗々と

 

 なんだそうだ。

 

ガキの頃、駄菓子屋でよく梅ジャムを買った。

赤くて酸っぱくて甘ったるくてまともに食えたものではなかった。

合成甘味料、合成着色料の塊だったろう。今思うと。

したがって、食う、とか、なめる、とかではない、これで遊ぶのが、これを購入するもくてき だった。

これをうまく含むと、口およびその周囲が、まっかっかになる。

その毒々しさを競うのだ。

ドラキュラ、とか、呼ばわりながら。

 

それを思い出した。

毒々しく、くどく、手垢にまみれた、悪達者な、その他、梅ジャムを塗りたくったおやじ、のビジュアルに投げつけ得るあらゆる罵詈雑言を、列挙したことにする、めんどい。

なんか、この句を詠みあげて、「老師の声も」の「も」に力を込めて笑いをとったという、月並みというも、あざといというも、陳腐というも凡庸というも、その他、吉本三流お笑い芸人が、なれあいの客性別女韓国コスメで武装、を相手にカマす減らず口、で大口開けて笑われましためでたし、という情景描写をもって、これを景色を形容する語彙を並べ立てるのにかえさせていただく。

 

どうも、この筆者は、俳句のプロらしい。

 

だから、そういうことですよ。

 

同じ、音を切りとる句でも、先月取り上げた、

 

なんだっけ

 

面談をおえてふくらむ蝉の声

 

か、この「ふくらむ」、の新鮮な驚きと対比、すること自体、作者の高校生の方に失礼だ。

 

一気に書きました15分。

宿便脱糞の快感。