前後するが、15日の金曜日、大阪市立東洋陶磁美術館 開館25周年記念特別展「安宅英一の眼」に行って来た。
金曜日の夕刻で来館者もまばら、1時間以上ほとんど貸切り状態。閉館までいた。
青磁、白磁の優品をこれほどまとめて見たのは、もちろん初めて。
もう一度行って、それから感想を書こうか、とも思ったのだが、いまなお残る残像について、書き留めておく。
なにしろ白磁が美しい。
順々に見ていくにつれ、さすがにこの分野に疎い当方にも、安宅氏の、「きみたち、白磁というものは、こう見るのだよ」、という声が聞えてくるようで、その気品に満ちた美しさが沁みてくる。
圧巻は、4つならんだ秋草文の壷と、徳利。
こういうものは理屈じゃないですね。
白の豊かさ。青の清浄さ。
文の簡素な線の美しさ。
「存在」としてのあたりの空間を領する気品。
特に徳利は、ほしい、と思った。
陶磁美術館さん、譲ってくれませんか。
前評判で聞いていた国宝2点とか「三種の神器」とかは、それと比べると、さほど心動かされなかった。