嵐山から龍安寺へ、今年最後の紅葉を
朝9時の嵐山は、ぼんやり霞がかかって、眠そうです。辺りもまだ閑散としています。まっしぐらに宝筐院へ。そこから逆コースで、二尊院から再び嵐山へ。久しぶりの京福嵐山の周辺は、女子高校生的悪趣味が極まっていて、これ以上俗悪にはなれないという意味で、それなりにいさぎよい感じがします。
徒歩で鹿王院。
閑寂。
わずか徒歩15分でこの違い。京都は奥深いです。
京福電車で龍安寺道へ。
石庭の出口からしばらく行って、左に直角に曲がるところがあります。ここは、奇跡のような空間です。しばらく佇んでいると、眩暈がするような美しさです。気を失うのではないか。
ここの黄色い紅葉の下で、檸檬色に輝く空を眺めていると、天から音楽が聞えてきます。笙の音色です。
西源院で湯豆腐、ビール。そしてまた庭に戻る。
バスで三条へ。熟睡。三条スタバで賀茂川の鳥をぼーっと眺める。
かもめがカラスを追い立てていました。カラスより強いんだ。とんびは、グライダー状態。鴨は群れる、白鷺は超然と佇む。人、いや、鳥それぞれ、見飽きません。
先斗町を下り四条河原町から阪急電車で帰宅。
今日は命の洗濯です。ゆるみました。
この国の人の、歳月を経て磨き上げた美というものに対する感受性には、いつもながら驚嘆します。その末裔に連なっているという思いは、生きる上での励みになります。
後半生は、この国の美を辿る、ということだけで送れそうです。