デュトワ登場。
武満 徹/ノヴェンバー・ステップス(1967)*
シベリウス/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
ストラヴィンスキー/バレエ音楽「春の祭典」
というプログラム。
実は、今日が演奏会当日だ、と、午後まで気付かなかった。
今日水曜日だ、まてよ、というわけでネットで確認、なんだ、今日じゃねえか。
事務局に電話し、サントリーホールで仮のチケットをもらう。
二度目。去年も一度切符忘れたことあった。
いやあ、よかったですよ気がついて。
今夜はなんといっても春の祭典。
この曲、演奏会で何回聴いただろう。
それが、まるで初めて聴くような、そんな体験だった。
文句なくいままでで一番。今後もこんな演奏に出会えるかわからない。
堀さん、後半腰が浮いていましたよ。
腰浮かして弾きまくる、というか、半分は団員に合図を送っているのだろうけれど、そんな堀さんを見るのも初めてだ。
藤森氏は、ほとんど半分立ってたね、チェロなのに。
一言で言って、弦。
弦の迫力。
ハルサイでこれだけ弦の厚み、音圧を体感したのは初めてだ。
ヴィオラのきざみとか、も、ぎしぎし聞こえる。
弦のダウンボウの迫力。
デュトワも大奮闘だ。
あと木管のコントラ部隊。
バスクラ、コーラングレ、コントラファゴット。
普通ハルサイというと金管吹きまくり、および打楽器、それに木管、つけたしで、リズムをきざむ弦、というイメージだったが、弦がこれだけ芳醇だと、曲も凄いことになりますよ。
特に一部の終りの迫力。
ぶったぎるような終わり方。
それに、これだけ縦のりの曲なのに、全編に漂う浮遊感。これはデュトワの功績だ。
去年のオケコンは少し肩すかし感があったが、今回は、文句なし。
春の祭典って、こういう曲だったんだ。
シベリウスのレービンは端正。
音色は、前回のヤンセンさんとは違い、ほっそりしたかんじ。
なんか、音に空気感というか、ジージーいう音を感じるときがある。
ステージマナーのいい人で、弾かないときは、きちんとオーケストラを聴いている。
身振りにも、へんなギミックが全然ない。
終楽章は盛り上がりました。
よかった。前回のジャニーヌ ヤンセンを聴いていなかったら、感動モードだったかもしれない。
ノヴェンバー ステップスはライヴ初めて。
バックは武満節。
ソロは美しかった、琵琶も尺八も。
尺八がとくに、低音でラリラリやるとき、木管のオブリガートがついているのか、と思ったら、尺八単独だった。
凄い倍音。
春の祭典終演後、デュトワさん、何回目かの出たり入ったりで、コンマス堀氏の前にしばし仁王立ちになりパフォーマンス。堀氏をねぎらっていました。
お客さんも大受け、最後は、デュトワ氏ばいばいさよならね、のポーズ。
今夜は凄かった。まだ12月だが、今夜が今シーズンのベスト1ではないか。