年に何回か、アラーキー、じゃねえ、アナーキーな気分がしばらく続くことがある。続く、というところが、急所だ。
なんだかやけっぱちになるが、かといって、当方この国の片隅でひっそり身過ぎ世過ぎする小市民、道頓堀から飛び込んだり、寺町の八百屋で買った檸檬爆弾をしかけたり、など、とてもできない。
そんな時、この人の謦咳に接したい、とやむにやまれず思う人、がいる。気軽に会えない(会うのは、エグそうでいや、でもある)ので、本を拾い読みしてすますのだが。
恒例、でもないか、のベストスリーシリーズ。今回は順位なし。下段は、その人の思想の要約。
○中島義道
うるさい。ほっといてくれ。
○池田清彦
人も虫も一緒だ。
○伊丹十三 の全盛期
「私の興味は人事の滑稽と悲惨にのみあるデス」 著書 小説より奇なり の表紙より抜粋。
なんだか、ほっとします。
たとえば辺見庸は、はいらない。
肝は、自分を笑えるか、ユーモアのセンスがあるか、ということだ。