啓発舎

マジすか? マジすよ

それにしてもナンシー関はすごい。
書庫整理で、段ボール箱毎にざっくり分類し直した。
「遊びの本」で段ボール1箱になったが、ナンシー関先生の本が10冊近くあったのには我ながら驚いた。
 銀座旭屋の表紙が多い。
 新橋に勤めていたころ、仕事が終わると、意味なくコリドー街をぶらぶら散歩して、数寄屋橋から帰る、ということを、よく、していた。
 泰明小学校のとなりの中華でふかひれそばと生ビールを飲む。
 当然、阪急のビルの旭屋に吸い込まれる。買う。という、判で押したようなパターンで、ずいぶん先生の作品を買った。
 同じようにして買った本は他にもあって、今回ネット古本屋に叩き売ったのだが、ナンシー先生の著作は別格だ。
 久しぶりに拾い読みしてびっくり。
 この人、まず、100年に何人という文章家です。
 自分でブログをはじめてしみじみ思うのは、微妙なニュアンスの言語化、というのがほんとに難しいということ。
 理屈の文章が一番簡単。
 ほら、あれ、あのかんじ、というのが、一番難しい。
 それを、ナンシー先生は、楽々とやってのけますね。
 しかも、最小限のしぼりにしぼった表現で。

 あくまで、表面を観察する(テレビだから当然)。で、人間の普遍性、これは滑稽ということだ、を追求する。
 これを喝破し、短く語る。

 100年後の1万円札は、この人できまりだ。
 福沢諭吉も、異議を唱えないだろう。