で、じゃあ整理するとして、どう、簡素にするか。
折角なのでこのところのまさに枕頭の書、徒然草に登場願おう。
ところが、兼好さんは、この点になると、自分をひっこめて、他の書物を引用する、ここにこう書いてるよ、と。
一言芳談。
もう、あとは死ぬだけ、というやつ。
さすがにそれはないだろう。
味がするのがいやだから、くいものに水をいれて薄めて食う、と。
わざわざそこまですることは、ない。
その、静謐であるための技術と、しずかであることそのものを履き違えてはいけない、と思う。
要は、ぼーっとできればいいんです。
で、たまに、かすかに聞こえる、これは外からも裡からもある、普遍、とでもいうことどもとおなじ波長で同化していれば、いい。
いま、気付いたが、この種のことを文字で言おうと思うと、聴覚に関する言葉が、どうしてもでてしまう。
五感のなかで、やっぱり、どうしても聴覚か。
澄ますと、「見える」のではなく、「聞こえる」んです、どしても。