啓発舎

マジすか? マジすよ

まずは。

筒美京平つながりで、たどりついた。

 


いしだあゆみ & ティン・パン・アレイ・ファミリー (Ayumi Ishida & Tin Pan Alley Family) - 1977 - Our Connection [full album]

 

絶妙な距離感。

 

歌い手とバンドのあいだの空間

演奏者と聞いてる側のあいだの距離。

 

謡曲は、この距離を詰めてこる、そのパワーがはやり歌の宿命だ。

ところが。

このアルバムは、このバンドと、いしださん本来の引いたニュアンスがあいまって、なんか、他人事、ひとごとのような音楽が流れる。

 

いしださんと京平さんでは。

ひとりにさせて、というボサノヴァの傑作がある。

1968年。

今聞いても、というのは、陳腐な前置きだが、あえて、今聞いても、とことん新しい。風通しいい。

 

なんか、スタート時点ですでに頂上にいて、ひたすら下降する、下山の過程だったんだろう、としみじみ思う。京平さんの作曲家としてのキャリアって。

絵本の中で、というボサノヴァタッチの佳曲がある。

初期のひとりにさせて、と呼応する。

手なぐさみみたいなもんなんだろう。

ほとんど、虚無、に近い、あらかじめ投了、みたいな。

投げて生きる、というか。

 

と、勝手に投げつけるのは、自分の気分の投影か。