啓発舎

マジすか? マジすよ

N響パパヤルヴィのパフォーマンス

 


N響第1914回 定期公演

イベールモーツァルトへのオマージュ

フランク/交響曲 ニ短調
サン・サーンス/交響曲 第3番 ハ短調 作品78*
指揮:ネーメ・ヤルヴィ
オルガン*:鈴木優人
 

今夜は、書くことてんこ盛り

 

◆先週とくらべて。

一週間前おなじサントリーで読響をきいた。

 その耳で今夜N響をきく。

 新鮮だったよ。

 なんといっても木管

 神田と青山は、銀座線だとだいぶ距離があるが、今夜は、やわらかくひとつに溶け合っていた。

 神田フルート青山オーボエのおやじペアと、いままで何度居合わせたかしれないが、それをしみじみかんじたのは、久しぶりだ。

 読響がどうのということではない。そういう比べ方はあまり好きではない。

 マスとしての音群の聞こえ方。

 木管に弦が引っ張られる、という聴こえ方。

 これはいささか個人的な、おいらの感性に属する感想である一般化できない。

 いずれにしろ、たまに違う空気を吸うのは、よいことだ。とわかった。

◆パパのパフォーマンス

1.一曲目を振り終わったと思ったら、マロに向かって仁王立ち。自分で自分に拍手。

 たぶん、このシーンはテレビに映る。

 客席は、ああいつもの、と受けていたが、おれは少しひやっとした。

 リハでなんかあったか。

 その解釈は数多いるN響人間関係批評家はじめ好事家に任せよう。

2.フランクおわったら、二階席に向かい、耳に手をあて拍手の催促。

 と思ったら、今度は土間の客に、そこ、ノリが悪い、とアピール。

 林家三平の芸の神髄は、息子こぶ平でなく、三平自らオホーツク海を越え、シベリア鉄道で大陸を横断し、レニングラードから命がけで越境し、たどりついたバルト三国の一指揮者に受け継がれていたのでした。

3.サンサーンスで、再度耳当てパフォーマンス、こうなるとしつこいぞ。

 しまいに、1Vnうしろのプルトの宇根さんを拾って腕組んで退場。

 

 パパよ。N響にはもう呼んでもらえないだろうから、この先、思い切って寄席芸人に転身してはどうか。

 なんなら主宰が鈴本あたりの席亭に口きいてやってもいい。

 

演奏に言及する体力がほとんどなくなった。

フランクもサンサーンスも好きな曲ではないが、メリハリはあるので普通に楽しめた。

今夜の演奏にパパがどれだけ与って力あったかはわからんが。

 

MVPはマロ。

演奏ではなく、その指揮ぶりに。

急所のアインザッツはことごとくマロの弓が指示をだしていた。