うっかりラウンジの書棚に頭をぶつけたら、たぶん生まれて初めて救急車の御厄介になった。
コンシェルジュのお姉さんのご配慮による。
担架にねかされ首にはコルセットで、立派な病人だ。
天井だけ右左に動く。周囲のざわめきだけ聞こえる、で、集中治療室。
四針、かな、いや、たいしたことありません、ホチキスみたいなのでやりますから。
と、ヒゲの若い当直医。
外科は髭面が多いな、と、脈絡なく浮かぶ。
で、結局、七針、というか、七回、打ち込まれて、あとで見せてもらったら、ほんとにホチキスだった。
以上。