啓発舎

マジすか? マジすよ

◆「海の王子」のご経歴をたまたま拝見。
 音大付属の小学校でヴァイオリンとピアノをたしなまれる。
 中高はインターナショナルスクールで英語堪能
 現在は、法律事務所でパラリーガル

 華麗なご経歴だ。
 ヴァイオリンを専門的にやりました、と思うと、英語堪能に転身、と思うと海の王子、と思うと、弁護士事務所で法律修行。
 なんか、脈絡ねえな、と思うのは、おれが表層しかみてない証拠だろうか。
 底流するのは、見栄とか外聞、聞こえのよさで自分を飾る、という感想も浮かぶが、そんな、バッグとか靴でかますバカ女みたいなことを「海の王子」がなさるはずはありません。
 寡聞にして、「パラリーガル」という言葉になじみがないので、なんだろ、と記事を読んで、要するにコピーボーイね、と決めつけるのは、自分の狭い世界でしか物事を判断できないおれの悪いくせだ。


 さすがに、海の王子のようなやんごとないお上品なネタでひっぱるのは、このブログには似つかわしくない。
 前ふりでした。


以下、本題。
 「海の王子」さまの華麗なご経歴に比べ、おいらのたどってきた途のシャビーさはなんだ、と触発されたので、おれについて書く。


おれの小学校のころ、いまほどではないが、既に、中学お受験は、流行りだしていた。
 4年生ぐらいになると毎週日曜進学教室に通う奴とか、ちらほら現れ、そいつらだけで通用する符丁を使って、クラスで、情報交換したりしていた。
 おれは蚊帳の外だった。
 両親が、特に母親がそういうことに乗り気じゃなかった、ということもあるかもしれない。
おれのおやじは中学からKOで、自分の学校のことを学校名でよばず、「普通部」といっていた。
母親は、どういうわけか、それをあまり好んではいなかったようだ。
 おれも、子供心に、そんなのどうでもいい、と感じていた。
 勉強はあまりしなかったがずっと一番だったので、成績がいいこと自体が退屈だった、ほんとに。
 だから、いま書いていることは、自慢でもなんでもない。
 5年生の二学期ぐらいか、になって、いくらなんでも、という担任とか周りの押しで四谷大塚の試験を受けたら、何千人中17番で受かったので、拍子抜けして通うのをやめた。
 三学期から、日進、という進学塾が、いまはつぶれたが当時はあって、それに通ったら面白かったので、成り行きで、あれやらこれやらあって現在に至る、という、いたって地味な来し方です。


 自分のなかみ以外で自分を飾りててたらだめよ、という羞恥心みたいなのがあるとすれば、母親譲りだろうか。


 というのを、巷間伝えられる「海の王子」の御母堂様の子息を満艦飾で飾る情熱とうちのお袋の無頓着さを比べてみて思った、という次第。