すでに旧聞に属するが、きのうの女子カーリング日本韓国戦はすごかった。
観客が。
7エンドあたりで見るに耐えず消してしまったが、あとで日本の勝利とわかって驚いた。
味方を応援するのはわかるが、相手のミスに奇声をあげて喜ぶ、しかもそれを執拗に繰り返す、なんというか、強靭さ、は、凄い。
良い悪いとか正邪とかの価値判断はとりあえずおく。
人間の、あるいは、動物の自然な感情の動きを考察する。
せめぎあいの均衡が破られる瞬間に、それを注視していた人間なり動物に起こる身体反応は、弛む、はりつめていたものをいったん解く、という動作ではないだろうか。
少なくとも、おれは、そうだ。
そこで、むしろかなり強いエネルギーを注ぎ、激しい感情を表出させる韓国の人々は、すごい。
これを国民性とか民度といったおおざっぱな結論におさめるのは如何にも惜しい。
どうやったたらああできるか。
なんか、体の中に、いつもマグマがたぎっていて、噴火の機会をうかがっている、というかんじか、よくわからないが。
だいたいの人間の営為は、自分の中を探れば、自分にも、どこかにその在りかがあることがわかる。
あまり、他人をとやかく言えない。
だが、あの、応援、というか、引きずりおろし行為は、それを自分がやるとしたら、相当の苦痛が伴う、少なくとも自発的に行えることではない。
きれいごとでなく。
サバンナに棲息する動物たちも、自然な反応として、緊張が途切れたときにとっさに雄たけびをあげることはしないだろう。
韓国に生まれなかった僥倖をしみじみ感じる。
試合終了後のリーダーのお嬢さんのコメントで、テーハーなんとかのコールは、日本の意味だと思っていた、というのがあったが、天晴れその意気やよし、