最近になって、読売をメディア劣化のチャンピオンに祭り上げる記事だの投稿が増えてきた。
権力の文字通り「ポチ」という用語もちらほらある。
おそいぞ、「ぽち」はおれが100年前に使い始めた呼称だ、なんてことをいうのが本稿の目的ではない。
読売など心底どうでもいい、最初は笑えたが、安っちくなった奴は笑えない。
そうではなく、よく言われる「劣化」一般について。
目標15分。時計見ながら書く。
おれは、五感の中では聴覚を頼りにする。
人の第一印象は、どんな話し方だったか。
で、プロ野球の中継。
野球を見るのは嫌いだ。
大嫌いなのは高校野球なので、プロ野球はそれほどでもない、別にどうでもいい「そっち」に属するのだが、たまたまチャンネルがあってしまうととっさにかえる情熱は、音からくる。
あの、ぴーひゃらどんどんちーちーぱっぱが耐えられない。
あれ、ずっとやってるでしょう。
鉦やた太鼓やらラッパやら大砲やらで。
で、なんかデモ行進みたいなシュプレヒコールを延々わめくのな、客が。
おれ、日本は、これだと思うんだよ。
日本という国は。
NHKBSでメジャーリーグをよくやるので、これはたまにチャンネルあうと、しばらく見る。
あわててチャンネルかえない。
なぜか。
音が不快でないからだ。
静かですよ。
広い空間の、さざなみのような、響きが漂っていて、どちらかというと心地よい音に属す、私の感覚では。
大人だよね。
読売は、この日本のプロ野球のイメージね。
巨人の旦那だという事実とは全然別に。
ついでに言うと、読売から芋づる式にひっぱりださせるこの国の善男善女も、そう。
そっちが主眼。
こいつら相手に「劣化」とか言ってもしょうがねえだろ。
劣化、というのは、もともとはちゃんとしていたが、ひどくなってきた、という推移をあらわす言葉だと思う。
もともと「かっとばせー◎×たーおーせーおー」集団なのだから、正確には劣化ではない。
もとからダメなのが顕在化しただけだ。
政治、大企業の経営、教育、モラル、そして最近はメディア、と、世に劣化のタネはつきまじ、という風潮だが、全然違う。
もとからダメなので、劣化ではありません。
メジャーリーグの懐の深さ、みたいなものが、タメ、といってもいいかもしれないが、大人という表現もあるが、それが徹底的に、ない。
懐の深さでいうと、中国なんか油断できないですよ。
トランプはああだが、アメリカという国も本来は、メジャーリーグの空間的な大人さはあると思う。
この国の「そっち」のみなさんは、どうぞ付和雷同で強い奴にくっついて言われるままに死ぬまでちーちーぱっぱやってなさい。
はい15分。
◆侠骨一代
高倉健
「え」というリアクションにタカクラケンの神髄をみた。
前言撤回、天晴れ、声千両。