啓発舎

マジすか? マジすよ

この国の東南アジア化のまえに、世代論も格差論も無力であるということについて。


他にやることがあるので簡明にすませたい。


格差論が無力について。
あるのは格差の拡大ではなく、むしろ同質化だ。
ただその同質化の対象がこの国の人々ではなく、アジアの任意の大衆であるということ。
おなじような職種、たとえば「マニュアルいらっしやいませ」業で、同じようにAKBに浮かれ、ファストフードを食い、同じ化粧をし、わめく。
最近、爆買い女二人組と、この国の、同種のねえちゃん二人連れの区別がつかない、遠目では。
近くに寄って発する音声のイントネーションから国籍がやっとわかる。
この国の中での格差よりアジアの連帯をむしろ慶賀すべきではないか。


世代論もいっしょですね。
この国に居心地の良い生活様式を体で知っている階層と、それが失われた階層。失われても別に悲観する必要はない、エスニックフード食ってオレンジの口紅して、アジアンライフを享受すればよいのだから。


きのうのドイツのオルガンめぐりの番組はよかった。
バロック音楽の聖地をめぐる日本のオルガン弾き。
これも同質化だ。
ヨーロッパ音楽のもっとも豊かだった時代の精髄を共有する東洋の精神。



同質化は国を、文化を超える。