啓発舎

マジすか? マジすよ

拾遺。
◆電線音頭で、ベンジャミン伊藤の「おっとっとっと」という掛け声とともに、踊り手が片足でケンケンする動作がある。
それとまったく同じ所作をチュチュをつけたバレリ−ナが、する。わりと頻繁に。みんなして。
 これは、不思議な景色だった。
 もちろん誰も笑わない。
 お芸術には、笑いはない。
もっこりは、最初は目立った。どうしてもそこに目が行ってしまうことはやむをえない。
 で、そのうち慣れたかというと、そんなことはなくて、最後まで、かすかな違和感は払拭されない。
 それは、たぶん、おれが男だからだ。
 上半身は完全武装でありながら、下半身タイツ一枚だけで、あんた、外出するか。
 できるか。
 舞台のうえは非日常、と言われりゃそれまでだが、必然性はどこにあるか。
 体の線を美しく見せるためお芸術のため、ということなら、では内村航平床運動で、もっこりしているか。


 女が見るから、でしょうね。
 きのうも客の95%は女だった。
残りの3%はたぶんホモホモだからノンケはおれを含めて10人ぐらいじゃないですか。

男は、言い忘れたが演目が白鳥の湖なので、白いのと黒いの二人だけが出ずっぱりなので、終始二人でもこもこやっておりました。


面白かったです。