相変わらず日常はトホホなのだが、これを笑うゆとりが乏しい。
なにより、トホホ事象に、退いてしまう自分が情けない。
文太兄貴を見習いたい。
きのう、また仁義なき戦いを深夜CSでみて(このところ、しょっちゅうやってる)しみじみ思った。
ひたすら会議、打ち合わで利害の調整に終始する、ほとんどサラリーマン映画といいたい内容なのだが、これが滅法面白い。
成田三樹夫、小林旭などは、顔は凄むが、割合大勢順応。
日和る田中邦衛は、サラリーマン映画にはなくてはならないキャラだ。
金子信雄と加藤武の両雄の甲乙つけがたい「くされ外道」ぶりも、惚れ惚れする。
そんな中、文太兄貴は、独りでつっぱる。突っ張りまくる。
あらゆる局面で、否、と叫ぶ。退かない。
そういう設定だから当然といわれればそれまでだが。
あと、この映画がいいのは、登場人物全員に感情移入ができることだ。
金子信雄なんか、とても他人と思えない。
でも、一番は、この人だ、成田三樹夫。
やんちゃが過ぎると千葉真一の賭場に乗り込む成田。
「今日は見逃すから、明日からゴザ巻けや」
馬耳東風の千葉。
しばしにらみ合い。
引き上げる成田。
その気合い負けの後ろ姿なんか、いいかんじだ、ぐっとくる。
退却あるのみ。
目下、自分の中では、成田キャラが一番優勢だ。