ビッグサイトを半日徘徊した程度なのだが、それが刺戟となったのか体の中から湧き上がる疲労物質できのう今日と自分がつかいものにならない。
たまに、ある。体は、どちらかというと安らいでいて、まんざらでもない。
というわけで、前回以降の世界の動きについて。以下、当方の面白基準の順。
省エネモードです。
第一位 スアレス
日経電子版試合レポートを引用する。
怪物スアレスの「一撃」が呼んだウルグアイ決勝弾 2014/6/25 8:55
0―0のまま静かに時が過ぎていくと思われた。引き分けでも16強進出となるイタリアは59分に退場者を出すと、ゴール前に鍵を掛けた。手も足も出ないウルグアイ。堅い錠前にあらがうとしたら、確かにこれしかなかったかもしれない。その是非はさておき。
79分、スアレスが相手のDFキエリーニにそっと近づき、背後から口を肩に押しつけた。叫び声と転倒。キエリーニが肩をはだけて主審に「歯形」を訴えると、フォルランが駆けより、その襟元をすっと引き上げる。スアレスは自分のシャツをたくし上げ、歯を隠して澄ました顔――。
緊迫感漂うピッチが突然、珍妙なホームドラマの舞台に変わったような。しかし、イタリアの面々の頭の中は不吉な影で真っ黒だっただろう。スアレスは昨年イングランド・プレミアリーグでも相手にかみついた末、終了間際に自ら同点弾を決めている。しかも主審が見ていないとして試合中は不問に付されたところまで、当時と同じ。
2分後のCK。人だかりに飛んだボールはDFゴディンの背中にこつり。スタジアムに渦巻く期待と恐怖に吸い寄せられるようにゴールへ飛び込み、ウルグアイの1次リーグ勝ち抜きを決める決勝弾となった。
スアレスはこの「一撃」以外、何もしていない。前線からの守備などに興味はなく、イタリアにボールを支配される原因になった。特に割を食ったのが2トップの相方カバニ。司令塔ピルロの監視のため、ボランチのように走り回らされた。エースはそのけなげな姿に応えるどころか、66分の絶好機も逃している。もはやピッチにいる意味などなさそうだったのに、最後の最後、1人で試合をひっかき回した。 昨年のかみつき事件では10試合の出場停止処分を受けている。無言で立ち去った本人の代わりにタバレス監督が擁護した。「私は何も見ていない」と断りつつ、「これはフットボールのワールドカップ(W杯)であり、安っぽいモラルを競うW杯ではない」。凡百の予想や道徳を粉々にするこの怪物あってのウルグアイ。決勝トーナメントのピッチに立つことが許されるなら、さらなる猛威を振るいそうではあるが。
(ナタル=谷口誠)
抑えた良い記事だ。最後の、「猛威振るいそうではあるが。」の「が。」の一文字に日経記者としての配慮が感じられる。
おれも見たが、スアレスは、歯をかくして澄ました顔、というより、痛がって見せているように感じた。
おれも痛い、と。
また、記者氏は、たぶん若い人だね、珍妙なホームドラマと形容するが、おやじは別の連想をする。
ガキの頃はプロレスをよく見た。
馬場さんと猪木が文字通りタッグを組んでいたころだ。
馬場猪木のタッグではあまりないが、馬場が、例えば吉村、という小兵だけど技があるという人がいたんです、と組んだ時など、相手のヒール役が、ビールの栓抜きとかで、吉村をいたぶる。
カメラがそれを抜く。栓抜きアップになったりする。
吉村のけぞる。
審判、気づかない。ちゃんとあさっての方を向いている。
馬場、審判にアピール。
審判、悪役に「手開いてみな」
ヒールの外人、両手を挙げ、ないない、と大げさなポーズ。
実は、とっくにパンツに隠していたのであった。
で、そのいきさつも、カメラがばっちり抜いているから、テレビでみているおいらには、つぶさにわかっている。
「レフリー、ちがう、パンツパンツ。だまされるな」
試合は、逆上した馬場がやおらロープをひとまたぎ、ヒールのなんとか兄弟に十六文キックを浴びせかけ、場内混乱のうちに、それでは後楽園ホールから失礼します、というアナウンサーの絶叫で番組がぶったぎったように終わる、視聴率80%、ぐらいだろたぶん、という、今から思うとテレビの黄金時代であった。
今日では、それをサッカーが、やる。
第二位 アルゼンチン ナイジェリア
ラベッシ、監督に水ひっかけ疑惑。
メッシが後半半ばで交代すると、やおらナイジェリアが前がかりになる。メッシ不在の影響は明らかだ。
アルゼンチン監督、FWラベッシを呼ぶ、あれしろこれしろと指示する、ラベッシ水を口に含む、はき出す、監督これをよける。
試合は見ごたえあった。ナイジェリアよくやった。
後半、メッシ交代の後だが、アルゼンチンCKでゴール前に二三人しか集まらない。ちんたらが始まっている。
で、キック、その二三人の一人に命中ヘディング、GKナイスセーブ。
はいってもおかしくないシーンだった。
ちんたら二三人でよくやるよ。
かっこいい、ともいえる。
第三位 コロンビア日本
この試合は・・・というところで、おいらも電池切れだ。