啓発舎

マジすか? マジすよ

オバマうすいぞ

日米なんとかは、当方の守備範囲外だが。

まず、日経の記事から。
オバマ氏「仕事の話ばかり」 首相こぼす
日経電子版2014/4/26 0:49

安倍晋三首相は25日夜、麻生太郎副総理兼財務相菅義偉官房長官らと東京・銀座のステーキ店で国産牛を食べながら懇談し、同日まで来日していたオバマ米大統領とは「仕事の話ばかりだった」とこぼした。オバマ氏は「ビジネスライク」と言われ、実務的な話を好むことで知られる。首相はオバマ氏を銀座のすし店に招待、親密な関係を強調していた。

これは面白かった。
解説は野暮、は承知しているが、敢えて言うと、「国産牛」を「」なしでさらっといれたところ。うっかりすると含意に気づかず読み飛ばされるかもしれないが、別にいいや、という筆者のセンス。
たとえば、産経の同趣旨の記事は、単にステーキ店となっていて国産牛云々の言及自体なっかたので、この「l国産牛」は日経のオリジナルとみた。


今回は、安倍空回りとかいろいろ言う向きがあるが、当方は、日本よくやった、善戦したという意見。
大向こう受けはしなかったようだが。
おいらが安倍を褒めてどうする。
いっとくが、どさくさで集団的自衛権を「ね、いいですよね」と押し込んだのはマイナス1万点だぞ。

で、TPPだ。
合意会見できなかったのはお粗末、というのが多数説のようだが、おいらは、かえってOKだと思った。
なにより、首脳会談って出来レースでもないんだ、ガチンコのところもあるんだ、という発見。
普通事務方が事前に詰めるだろう、というものでもないんだね。
アメリカが自動車で揺さぶるのも、日本が牛などで頑張るのも、それぞれの背景、タニマチを見据えて俯瞰すれば、当然だ。
ここは赤勝て白勝ての長期戦、別にしこることではないのではないか、お互い。


オバマは、実務でドライで飛び道具の行使に慎重で、内政では格差是正に切り込んで、という一般に流布するイメージでどちらかというと、よしよし、と思っていたのだが、今回まとめてテレビでみて思ったのは。


こいつ、うすいんじゃないか、ということ。


薄情という意味ではない。
幅とか肚とか器とかそういう意味。


鮨で接待したら、少しは世間話しろよ。


と、おれも思う。
人間は、別に日本人だろうとアメリカ人だろうと、そういう風にできている。
外交って、第一義は交際だろ。

ビジネスライクっていうのは、ビジネスオケージョンではビジネスでいこうぜ、感情じゃなく、という意味だろ。
鮨食ったらビジネスじゃねえよ。神田の生まれ、とか、そういうことを話すもんだ。
私はビジネスライクですから、って、そりゃ人と人のつきあいをいたしませんって言ってるのとほとんど同義だ、とおもう、全世界的にみて。
レーガンだってがまんして還暦のちゃんちゃんこみたいなのはおって中曽根大勲位のパフォーマンスにつきあった。
パパブッシュなんて、ゲロまではいて宮沢に親愛の情を示した、はちょっと違うか、
おれは冒頭の日経記事筆者と違い、こういう悪乗りのあざといところがどしてもあるな。反省。

で。

鮨つまみ酒を食らわば仕事野暮  啓発庵
って下手な句のひとつもひねりたくなろうってもんだ。

再度言う。
オバマ、おまえはうすいぞ。
皇居の晩さん会での演説ぐらい、原稿ちら見しないで話せよ。
お義理感まるだしだ。



おれは、オバマ、感じ悪かった。
安倍が、まだお気楽で平和なおっさんに見えた。

会談の中身とかはしらねえよ。