メンデルスゾーン/序曲「フィンガルの洞窟」作品26
ブルッフ/ヴァイオリン協奏曲 第1番 ト短調 作品26
R. シュトラウス/家庭交響曲 作品53
指揮 エド・デ・ワールト
Vn ジャニーヌ・ヤンセン
今夜は、ブルッフ。ジャニーヌ・ヤンセン。
これだけ。
音ですね。音色。
第一楽章から惹きこまれた。
ドッペル。
Vnの音はあまり好きではない。いままで何度か書いたことだが。
高音の痩せた音。
えーと、コンマスがソロで出す音です、例えば。
オーケストラのコンマスは、アンサンブルの人ですから、たまのソロでどんなに気張っても、どんな名コンマスでも、音は細い。
ソリストは、その点、ぶっとい音が出せる。
そういうソリストはいくらでもいる。
今日の奏者は、その類ではない。
なんだろう、油絵の具を延ばすような、なめらかな、艶のある、生理的に心地よい音なのでした。
端正、楷書、のびやか。
高音が、全然障らない。どんなに高音でも、音に、柔らかな、でも、決してもやもやしたのではないコーティングがされているかんじ。
あと、ドッペル。
木が振動する響き。
藤森氏が、いつにもまして凄いアクションで弾いていたが、チェロ弾きには間違いなく受ける、この音は。
チェロの豊かな響きがそのまま高い音まで伸びていくかんじ。
のびやか、おおらか。
ほんとに素敵な音だった。
初めて聞く方だけど、なんだろう、もう大成している、完成している風格、安定感あり。
細かいパッセージとかそんなのどうでもいい。
次はブラームス、聴きたいですね。
メインはリヒャルト。
リヒャルトとか、ラフマニノフとかは、どしても、どうしても、だめだ。
退屈だ。
どしてだろう。
会場はえらい盛り上がっていたが。
指揮者は、端正に振っていた。
昔、大昔読響によくでていた人ではないかしら。