啓発舎

マジすか? マジすよ

◆雨の中、千葉県西部から新宿三丁目まで移動、演奏会に。
 花園神社のあたりまで地下道で行けるようになったんだ、いつからだ。というぐらいこのあたりは御無沙汰。一番最近行ったのは状況劇場のテント公演で・・・というほどではないが。
 折角きたので区役所方面をのぞいてみたが、やはり閑古鳥。
◆で、復活、マーラー。当方学生のころ、上野の文化会館でこの曲やった。たいへんだった。
 演るほうじゃなく聴くほうで居合わせるのは、たぶん、若杉弘さんが東京交響楽団とやったのをこれも学生の頃上野で聴いた以来じゃないか。この時の演奏は評判になって、確かレコードになった。
◆熱演でした。よかったのは一番地味な四楽章。出だしのアルトのソロ。五楽章の、合唱の中からソプラノのソロが浮かび上がるところ。
 ソロのお二人の、巫女のような存在感。もちろんソロをおいたマーラーの狙いもそこにあるのは明らか。
 特に、今回のようなシテュエイションだと、「復活」ののろしは、女性の、アニマ、というんですかユングさん、母性の原型のような、原初的な存在によってあがるの、ということを体感。
◆オーケストラももちろん熱演だったが、改めて全曲聴くと、こういう機会でもないと、CDとかでも復活を全曲とおして聞くことなどないからな、全編にわたり短調の中部ヨーロッパ節で、ちょっと、特に昨今の状況下では、気分は沈みがちになったことは、この際告白しよう。
幼いころ、夕暮れ時に自宅の近くの練兵場から聞こえた軍楽隊のたいこだのラッパだのが、反映しているということのようだが、ほんとにそんなかんじだ。
 どしゃめしゃのところは、迫力はあるが、わしも年だし。
 二楽章のゆったりしたレントラーのチェロ大活躍は救いなのだが、中間部で、なんでいがいがするのだろう、マーラーさん。癖か。
◆ほぼホームに人のいない東新宿駅から、大江戸線で国立競技場、楽器屋でチェロをみる。一定の成果はあるも、買うかどうかはまた別。
麻布十番からエスカレーターを乗り継ぎ乗り継ぎ地上へ。節電でもここのエスカレーター上りは稼働していた。ここ停止したらわしのような年寄りは遭難じゃ、などとばちあたりなことを言うのは、このおれだ。こことか六本木はシェルターだぜ。照明を間引いているのも独特の雰囲気。くらいぜ。
 というわけで、自宅にたどりついても、しばらく、どんより重いもやもやが去らない。
◆で、三号機、二号機、再び煙が、というニュースに接する。
 しばらく、こういうことが続くだろう。日常として受け容れるしかない。
◆ネットをあれこれしていて、大前研一氏の論評がいちばんいけてる、というような書き込みを発見、youtubeで見る、1時間15分の長尺。
 これは目から鱗だった。
 大前氏の講演だから基本は落語なのだが、元原子力発電プラントの技術者としての専門家としての確かな知見があり、初めて聞く情報多々あり。
 それにしても、よほど東電には恨みつらみがあるんだね、自身の体験に根差した。