◆フルシチョフが養豚場を視察して記念写真を撮った。そのキャプション。
「豚とフルシチョフ(右から二番目)」
アネクドートに傑作なし、というのが当方の信条、なのだが、これはどうだ。
なんとなく、俳味、ありませんか。
「右から二番目」
写真を想像しても、面白い。
風刺とか、揶揄とか、告発とか、冷笑とか、そういう「意味の世界」から自由なかんじがする。
牛と大平首相、とか、猿と太閤とか、いろんなバリエーションが考えられるが、なるべく、意味のない組み合わせがいい、と思う。
◆しつこく小向ξ奈子。
フィリピン→成田の乗客(女)に取材陣殺到。小向と乗り合わせたそうな。さてはひそかに帰国か。
でさっそくインタビュー。
「この人のってたわよ」
いろめく取材陣。
「新聞に、でかでかど」
取材陣、ずっこけ。
以上、どこぞのスポーツ紙提供。
当方の自由な要約による。
◆純粋にばかばかしいこと、ということで思いついたのが、なんと、あの、三島由紀夫さん。
この人に「卵」という短編がある。
自意識家にユーモアセンスなし、と、いま拙者が定義したのだが、天下の自意識過剰おじさんのミシマにして、例外的なちょっとシュールでお茶目な作品。
新潮文庫の解説をたしか自分で書いていた、はず。で、自分で、この作品を純粋なばかばかしさ、と褒めていたような。
◆世のため人のため、とか世界平和とか、いろいろ崇高な人生観はあるが、
当方、現下の自らあるべき理想像は、
「なるべく純粋に莫迦莫迦しい存在でありたい。」
一日3回人生観のかわる当方にして、この三日ほどぶれずにこの輝かしい理想に向かって邁進している、
窒息寸前。