メヴレヴィー教団のセマーの儀式 日本公演。
8月30日(木)
素晴らしい体験だった。
ついに、スーフィーの本物に触れた。
旋回舞踊をまのあたりにした。
ルーミー生誕800年記念の催し。ユネスコ指定
コンヤ・トルコ神秘楽団。
楽師が三々五々舞台に登場。
リュートのような洋ナシ形の弦楽器、サントゥール(のようなバチで弦を直接叩く楽器)太鼓、ネイ、その他。2〜30人はいる。黒づくめ。例の帽子。ヒゲ。まず、しばらく男性ソロの吟唱。その後、楽器演奏始まる。これは、当方も耳になじんだトルコのスーフィー音楽。
前列の楽器を持っていない人々がやおら立ち上がり、黒いマントを脱ぎ捨てる。
この部分、解説より引用
「セマーゼン(修道士)は白く長い衣装の上に黒いマントをはおり、らくだの毛でできた円柱形の帽子をかぶります。そしてセレモニーが始まる時、黒いマントを脱ぐことで精神が生まれ変わります。」
まさにそんな感じ。
互いに挨拶を交わしつつ(ほとんど日本のお辞儀の所作、いや、どうもどうも、という感じ)舞台の上を周回しはじめる、そぞろ歩きで。
と、曲調が明らかにダンスの音楽に変わる。
舞台正面にいたA氏、やおら、おもむろに、ゆっくりと、回転運動を開始する。B氏C氏があとに続く。
lこうして、舞台全体が大輪の花で飾られたような、舞踊が始まる。
これは感動でした。
ついに見た、という気持ち。
両手を腰のあたりが少しずつあげていき、水平より心持ちうえぐらいまで差し上げる。
あれ、雨かな、というポーズ。
踊りは、回転するだけです。
解説では「神から受け取った精神を心身を通じて地球に伝えるのです」といっているが、実質は、まちがいない、回転運動でナチュラルハイになることが目的の行とみた。体を使う瞑想。
曲調にあわせリズムも変わる。同じだとどうしても単調になるし、ね。
8分の6で二拍子になったり三拍子になったりして遊んだりする。
ブラームスを連想。
優雅、です。
しばらく回転すると、目がまわるからでしょうか、ニ三人ひとかたまりになって休憩、音楽は続行。
で、首領格にあいさつして、また再開。
踊りおわると、ひとりひとりお辞儀をして退場。
昂揚した気分で帰途につきました。
トルコ大使館はじめ、関係者の皆様に感謝します。