本を探していたら、いつの間にか書庫整理をはじめてしまい、処分候補が段ボール6箱分になった。週末、業者に取りに来てもらう。いつかやろうやろうと思っていたことを、はずみで、やってしまった。快挙。自画自賛。
酔っ払うと本を買う癖があり、ずいぶん、どうでもいい本を買ったが、今回は、そういう本のほかに、「本自体に価値はあるが、今後、もう自分の興味の対象として「ひっかかる」ことがない、と現時点で判断でき、なおかつ、市場に流通していて、金をだせばまた買える本」を大量に処分することにした。これから何回引っ越すかわからないが、場所をとり重さもばかにならない。もう捨てちゃえ、という決意です。
鴎外、スタンダール、トーマス・マンよ、さようなら。吉行淳之介も、もういいや。エーリッヒ・フロムよ、いざさらば。てな、感じで、ばさばさ処分。
残すのは、「ひっかかる」本。
全体の印象は散漫だけど、ある部分が妙に「ひっかかる」本というのがある。これは残す。
要は、また手にとる可能性があるかどうか、ということ。
本を捨てる、ということほど、自分の興味の対象の移り変わりがはっきり分かる行為はない。
気のついたこと。
・小説が、かなりお蔵入りになった。一時期夢中になって追いかけていて、その後全く醒めてしまった作家の、なんと多いことが。恥ずかしいので名前は出さないが。
・音楽とか美術とか、本来活字にすることが第一義ではない分野が、意外に健闘。
・古典は強い。
・この国の文化とからんでいるものは、割合生き残った。
年だね、要は。
そういえばこのところ、全然本を買わない。
新刊は、目次の立ち読みで内容がわかる本ばかり。新書に至っては、背表紙だけで十分だ。