啓発舎

マジすか? マジすよ

2007-01-01から1年間の記事一覧

春宵一刻値千金

クロール1000メートル。 ビールがうまい。そこら中の窓を開け放って、梅雨間近のすこし重たい、ひんやりした夜気をいれる。しつこいようだが、この国のいちばんいい季節。その最上の味わい方は、これだと思う。 窓を開け放って、一杯。 きのう作ったちり…

第58回京都薪能

京都薪能二日目に行ってきました。 番組は以下。 ○観世流能『氷室-白頭』 前シテ:味方玄 後シテ:河村晴道 ツレ:梅田嘉宏・橋本光史 ワキ:小林努 ワキツレ:原大・有松遼一 アイ:丸石やすし・松本薫 笛:森田保美 小鼓:林大和 大鼓:谷口有辞 太鼓:前…

庭 雑感

きのう芸術劇場をみようと思ってテレビをつけたら、美の壷をやっていた。 雪舟寺は人気ですね、このところ。重森三玲氏のお孫さんもでていた。この人カーサ ブルータスの日本建築特集にもでて、おじいさんの紹介をしていたが、過不足なく、バランスのとれた…

アルゲリッチのバルトーク

吉田健一さんのエッセイで、シェイクスピアの「アントニーとクレオパトラ」からの引用で、アントニーが戦に負けて、鎧を脱がせてくれ,長い一日の仕事は終った。眠らねばならぬ。というようなことを言うが、ただそうであるしかない言葉であって、われわれは…

薫風香る

雨の季節の予感がありながら、春らしいうららかな陽気。 晩春は大好きだ。爛熟という感じですね。 この二週間ほど、身辺すこしにぎやかだった。朝から、その間たまった事務を片付けて、ほっと一息。 今日は、もう、なにもやらない。 閑かな午後。 晩のひんや…

京都 修学院離宮ほか

U氏来訪。 25日(金) 朝7時40分烏丸御池のホテルまでお迎えに。 9時修学院離宮 11時半ごろ、ホテルオークラの地下で中華。飲む。ビール及び杏の酒。 その後南禅寺→むりんあん 薄茶のむ→青蓮院→智恩院→長楽館 ビール→八坂神社→祗園のあたり→錦小路→京…

風邪 快方へ

風邪、峠越えたか。 18日(金)K氏来訪。拙宅泊まりで時間あるので、がらがら声をしぼりだしながら、日本文化における時間と空間 私論を披瀝してしまった。 行、と美。それぞれ突き詰めたところに現出する時空の認識(同じところに到達する、というのが、実…

風邪全開で、ほとんど声が出なくなってしまった。仕事には、いった。 字は書ける。 眠るのが心地よく、熟睡する。きのう早く寝たもんだから今朝早く起きたのだが、窓の外が白々と明るくなってくるのと、当方の意識がはっきりするのとが、重なり、不思議な安…

ばさら!

体調好転せず。 仕事場からの帰り、ほとんど朦朧として歩いていると、突然、ある言葉がひらめいた。 ばさら。 パウロの回心にも匹敵する、天の声。 ばさら、でやっていく。ばさらでGO! 後半生の指針ができた。 あるいは、かぶき者か、少し時代は下るが。 …

本のまとめ読み

実は、昨日から予感はあったのだが、風邪を引き込んだ。きのうの夕方から、ずっと横になっている。 全身がだるく、微熱あり。ただし、喉はそれほどやられていないようだ。 今日も、起きたのは7時半ごろだが、立ったり横になったりで、いま夕方4時すぎ。 こ…

五月の大気

久しぶりに、どこにも出る用事のない週末。 そこらじゅうの窓を開け放つと、ひいやりしたすがすがしい大気が流れてきます。 1年でいちばんいい季節。 秋の、凛とした空気とも違う、やわらかな肌ざわり。 自足。 こうして、ぼーっとしていることそのものの快…

一人称単数収集

今日、週刊文春を立ち読みしていたら、自らを「やつがれ」と呼称するコラムに出会った。 筆者は、宮崎哲弥。 よく、討論番組にでてくるやつ。 秒読み段階か。 3年後は、地方の女子短大の助教授。たまに地元紙の金曜夕刊あたりで論説。あいかわらず、有力紙…

三信ビルを惜しむ

6日付け日経の春秋を読んで。 実は今日、ネットで読んだ、一日遅れ。 冒頭の一部が表示され、それをクリックするのだが、「吹き抜けの天井にはアーチが連なり、随所に凝った装飾が施されていた」とあり、やれやれ新丸ビルのよいしょかと思い(新丸ビルの1階…

東京から

北摂の竹薮は朝から雨に霞み、緑が一段と鮮やかです。 以下、まずは、連休中の日程。 1日 東京へ。新丸ビルを覗き(この日は、あっさりはいれた)神保町で仕事。本屋をはしごし、自宅へ。 2日 午前中東京駅で待ち合わせ、取引先二社と同時に打ち合わせ。その…

東京へ

今日から東京。 神田神保町(仕事・遊び)→丸の内(仕事)→新丸ビル(遊び)→新橋(遊び)→高円寺(仕事)→蒲田(仕事)→乃木坂(遊び) というスケジュール。4日までに全部こなす。 今回は、実は、仕事が主。 合間に遊びをいれるが、結構きついなあ。 きのうまで、準備で…

お茶の世界の聖と俗

先日、紫野のある塔頭のお茶会で薄茶をいただいて、時空が凍りつくような空間の美しさを体感した。 障子越しの光が部屋の隅に陰影を作る、その柔らかな感触。 開け放った窓越しの緑の清冽さ。 余韻はまだ残っています。 お茶の世界の、美を様式化し固定する…

姜尚中氏登場

新日曜美術館シリーズ。 姜尚中だ。 姜さんといえば、とっくりだが、この季節でタートルネックを封じられ、おやじの休日スタイル。 顔、物腰、声、が見事に一致している。 健全な知性。 20代後半にドイツで嵐に会う。 朽ちる、不安、という言葉を頻繁に発…

大徳寺 月釜

大徳寺 月釜。 ノックアウトされました。整理つかず。 久田宗也宗匠の佇まい。 聚光院での法要のあいだ、心持ち右のほうにおつむりを傾げられてきちんと正座されるお姿。当方からご尊顔を拝謁すると、背景に障子があり、かすかな逆光があたかも光背のようで…

昨日、藤林益三氏の訃報に接した。 日経の「私の履歴書」は長年読んでいるが、今に至るも、この方が書かれた1ヶ月を凌駕する感動を受けたことはない。 手元に資料がないが、未だに大筋は辿れる。 京都での少年時代。樽拾い。苦学。弁護士としての矜持。キリ…

琵琶湖畔のたおやかさ

電車に乗って、山科から湖西に抜けるあたりには、独特の風情がある。 京都まではりつめていた体の芯が、山科を過ぎたあたりで溶け出して、堅田を過ぎる頃には、ふにゃふにゃになる。そんな感じ。 車窓から琵琶湖を眺めると、水平の湖岸に低い山並み。平らに…

自分をなんとよぶか

一人称単数をなんと表記するか、というのは、結構大きな問題だ。 このブログでは「当方」と言っているのだが、実は、自分で使っていて、正直、しっくりこない。 かといって、私、オレ、ぼく、いずれもピンとこない。 なんで、今さらこんなことを言うかという…

杉良太郎さま

NHKで杉良太郎が喋っていた。新日曜美術館。 スリリング。 変な奴、全開。 もっくんと好一対の妖しさ(永井荷風先生から借用)。 壇ふみさんも、つられてだんだんあでやかになるぜ。この人、ゲスト次第でほんとに雰囲気かわる。素直な人です。 それはともかく…

テレ朝 週刊新潮 など

雨の日曜日。寓居の北向きの窓からは竹薮の新緑が、西の窓からは遅咲きの桜が、季節を伝えてくれます。 桜の種類にはうといのだが、花と葉っぱが同時に咲くのも面白い。 疲れピーク。 午前中に一瞬すごい番組にチャンネルがあってしまったせいもあるか。サン…

演奏会 雑感

いささか旧聞に属するが、日経の文化往来(4月19日付け)で、演奏会の紹介記事があった。 ベートーベン協奏曲全曲演奏会 ピアノ協奏曲5曲を一日がかりでやる、と。 ピアノ 中村紘子 氏 指揮 大友直人 氏 すげえ企画。 今回の独奏者については、当人目当て…

せぬひま と 観世喜正師

4月13日(金) 「せぬひま」公演 大江能楽堂 ○素囃子『神舞』 笛:森田保美 小鼓:吉阪一郎 大鼓:河村大 太鼓:前川光範 ○一調『錦木』 謡:片山清司 小鼓:観世新九郎 ○一調『橋弁慶』 謡:観世喜正 小鼓:吉阪一郎 ○一調『杜若』 謡:吉浪壽晃 太鼓:観…

長浜曳山まつりに心ゆさぶられる

実は、12日の木曜日から、連夜帰宅は10時過ぎ。今夜も今しがた帰ったばかり。 木曜日はお茶の稽古、金曜お能、土曜花見、そして今日は歌舞伎(後述)、いずれも遊び、誰のせいでもない、自分が好き勝手やってるだけだ。 なんだか、楽しいぞ。 お能は「せぬ…

坂本龍一氏の思ひ出 

ウォークマンを導入して以来、通勤の環境が劇的に改善した。 ひとつは耳栓効果、もうひとつは音楽が聴けること(あたりまえか)。 CD20枚分ぐらい一挙に入れて、とっかえひっかえ聞いているのだが、自ずから良く聞く曲とそうでもない曲がはっきりする。 毎日…

永井荷風の貫禄

たまたま江藤淳氏の「荷風散策」を拾い読みしていたら、断腸亭日乗からの抜書きで、うなるものがあった。孫引きになるが、以下採録します。 「・・・・・・谷中氏に逢ふ。同氏のはなしにこの日の午後文士高見順踊子ニ三人を伴ひオペラ館客席に来れるを見たり。原稿…

日頃のご愛顧に感謝して、謹言す。

このブログを始めて、そろそろ1年になる。細々と1年もやってると、全般につきご意見をいただくことがある。 大きく分けると、以下の2つに収斂するようだ。・いつもお気楽に好きなことばかりして、なんか、楽しそうでいいですね。 悉く、女。 ・いつまで韜…

三井寺に遊ぶ

今日は三井寺です。琵琶湖のほとり。 朝から春らしい、ぼんやり霞がかかったいいお天気です。 広々とした伽藍の中に、満開の花が点在しています。 花見はこうでないと。 お店でそばをたぐりビールを飲む。 この国に生まれ育ってよかった、としみじみ思うひと…